SBGZ

仏教,歴史,哲学,法律についての備忘録。

自由主義

黙秘権の根拠(なぜ黙秘が許されるのか)

黙秘権の理論的根拠 黙秘権の歴史的根拠 「正直に話をするのが人として当然だ」と言えるか? 「潔白なら説明すべきだし、できるはずだ」と言えるか? 「無実なら自白するはずがない」と言えるか? ※黙秘権の形式的根拠(根拠条文)については「日本における…

ミル『自由論』のまとめ

ミル『自由論』のまとめ ミル『自由論』のまとめ 『自由論』の目的 『自由論』が示す原理 多数派の専制に対抗するための「自由」 人間の理性には限界がある。だから自由が必要になる。 自由の効能――間違った意見も真理への到達に必要である。 理性の存在意義…

集産主義の定義

集産主義とは、「個人の市場を中心とする自由な活動を制限し、生産体制をはじめとして社会全体を組織的に管理・統制する仕組みを構築しようとする考え方である。」*1。 集産主義とは、「期待をはるかに上回る偉大な成果を生み出してきたそれらの『自生的』諸…

集団による意思決定

条件さえ整えば,集団の意思決定は一人の天才の意思決定に優る。 集団による意思決定は,意見の相違と異議によってよりよいものとなる。 意見の集計と集約(平均化)は必要だが,妥協ではない。 よりよい意思決定のためには,多様な参加者が,独立に行動する…

イギリス議会制度の成功要因

イギリスの議会制度は,名誉革命(1688年)によって変化し,2つの特徴によって成功したとマクニールは考える(マクニール『世界史(下)』133頁以下)。 第1に,議院内閣制。 議員は自由で実際的な党派・政党を形成した。 議会は議会に代表を送り込…

専門家集団への信頼・法の支配の確立

マクニールは,ウェストファリア条約の締結(1648年)によって宗教革命による騒乱が終息していった後,ヨーロッパの指導者によって専門家集団が重用されるようになったと考える。訓練された専門家は,真理の全面的把握にこだわることなく,激情に駆られ…

自由の定義

自由は自分勝手ではない。 好きなことができること,でもない。 介入されないこと,である。 社会道徳における「自由」とは,(中略)<自分のしたいことができる>という意味ではなくて,<規範的に許されていることへの介入がない>ということである。*1 …