専門家集団への信頼・法の支配の確立
マクニールは,ウェストファリア条約の締結(1648年)によって宗教革命による騒乱が終息していった後,ヨーロッパの指導者によって専門家集団が重用されるようになったと考える。訓練された専門家は,真理の全面的把握にこだわることなく,激情に駆られることもなく,穏健であると考えられ,支持された(マクニール『世界史(下)』126頁)。
そして,専門家集団は,他の専門家集団に干渉しなかった。
各集団は自由に行動し,多元性と妥協が成立した(同127頁)。
アンシャン・レジームは,法の支配を確立した。
ルイ14世の死後,フランス貴族たちは既得権益を奪還するための手段として,軍事力を用いなかった。
法的手段と議論を用いた(同131頁)。