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仏教,歴史,哲学,法律についての備忘録。

哲学

大乗仏教においても普遍的とされているもの

大乗仏教では「空」と「縁起」が真理として説かれる。 「空」と「縁起」は、同じことの視点を変えた言い換えである*1。 縁起によって存在しているものは、そのものを存在させている直接、間接の原因や条件が変化したり依存関係のあるものが変化したり無くな…

ミル『自由論』のまとめ

ミル『自由論』のまとめ ミル『自由論』のまとめ 『自由論』の目的 『自由論』が示す原理 多数派の専制に対抗するための「自由」 人間の理性には限界がある。だから自由が必要になる。 自由の効能――間違った意見も真理への到達に必要である。 理性の存在意義…

集産主義の定義

集産主義とは、「個人の市場を中心とする自由な活動を制限し、生産体制をはじめとして社会全体を組織的に管理・統制する仕組みを構築しようとする考え方である。」*1。 集産主義とは、「期待をはるかに上回る偉大な成果を生み出してきたそれらの『自生的』諸…

楽になりたければ「やる」しかない。

宗教でも,哲学でも,自己啓発でも,最後は同じところに行き着く。 「やる」しかない,ということ。 とにかく最後はやるしかない。 目の前のことに取り組むしかない。 神は自らを助ける者を助ける。 つまり神を信じず絶望したままの人は助けない。 仏は今こ…

集団による意思決定

条件さえ整えば,集団の意思決定は一人の天才の意思決定に優る。 集団による意思決定は,意見の相違と異議によってよりよいものとなる。 意見の集計と集約(平均化)は必要だが,妥協ではない。 よりよい意思決定のためには,多様な参加者が,独立に行動する…

直感を根拠にした主張は,悪い主張ではない。

法解釈の過程で,「結論の妥当性」が問題になる。 価値判断が前面に出てくる。 価値判断同士の対立は,通常の論理では解消できない。 各々の直感に拠らざるを得ない。直感による場合でも,議論は成立する。 直感それ自体も,批判の対象となり得る。 「その直…

専門家集団への信頼・法の支配の確立

マクニールは,ウェストファリア条約の締結(1648年)によって宗教革命による騒乱が終息していった後,ヨーロッパの指導者によって専門家集団が重用されるようになったと考える。訓練された専門家は,真理の全面的把握にこだわることなく,激情に駆られ…

自由の定義

自由は自分勝手ではない。 好きなことができること,でもない。 介入されないこと,である。 社会道徳における「自由」とは,(中略)<自分のしたいことができる>という意味ではなくて,<規範的に許されていることへの介入がない>ということである。*1 …