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仏教,歴史,哲学,法律についての備忘録。

足利義満の王権簒奪説

今谷明は,足利義満が天皇の地位を足利氏に移そうとしていたと主張する。 具体的には,後小松天皇の次に足利義嗣を即位させて王権を足利氏が簒奪するという計画を義満が実行していた,という主張である*1。 正妻・日野康子を天皇の准母としたこと。 今谷は,…

詩歌選

八雲立つ 八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣作るこの八重垣を (須佐之男命) 日本最古の和歌と謂われている歌。実際にそうであったかどうかは,どうでもよいことです*1。 「そう謂われている」ということを味わうべき。 遠州洋上作(遠州洋上の作) 夜駕艨…

集団による意思決定

条件さえ整えば,集団の意思決定は一人の天才の意思決定に優る。 集団による意思決定は,意見の相違と異議によってよりよいものとなる。 意見の集計と集約(平均化)は必要だが,妥協ではない。 よりよい意思決定のためには,多様な参加者が,独立に行動する…

直感を根拠にした主張は,悪い主張ではない。

法解釈の過程で,「結論の妥当性」が問題になる。 価値判断が前面に出てくる。 価値判断同士の対立は,通常の論理では解消できない。 各々の直感に拠らざるを得ない。直感による場合でも,議論は成立する。 直感それ自体も,批判の対象となり得る。 「その直…

イギリス議会制度の成功要因

イギリスの議会制度は,名誉革命(1688年)によって変化し,2つの特徴によって成功したと,マクニールは考える(マクニール『世界史(下)』133頁以下)。 第1に,議院内閣制。 議員は,自由で実際的な党派・政党を形成した。 議会は,議会に代表を…

専門家集団への信頼・法の支配の確立

マクニールは,ウェストファリア条約の締結(1648年)によって宗教革命による騒乱が終息していった後,ヨーロッパの指導者によって専門家集団が重用されるようになったと考える。訓練された専門家は,真理の全面的把握にこだわることなく,激情に駆られ…

仏教とアドラー心理学の共通点及び差異

今を生きる,ということについて。 アドラーは目的論。 仏教は因果応報。 しかし,仏教は決定論ではない。 仏教は,現在は過去(世)の業に依るとしつつも,いま,この瞬間に善を行えば,その果によって次の瞬間に生が好転することを否定しない。 前向きで,…

自由の定義

自由は自分勝手ではない。 好きなことができること,でもない。 介入されないこと,である。 社会道徳における「自由」とは,(中略)<自分のしたいことができる>という意味ではなくて,<規範的に許されていることへの介入がない>ということである。*1 …

「霧の中を行けば覚えざるに衣しめる。」とは,一流の人と時間を共有すること。

道元の言葉を記したとされる『正法眼蔵随聞記』の五には,以下のような話がある(水野弥穂子訳『正法眼蔵随聞記』(ちくま学芸文庫)282頁)。 故人伝ク,「霧の中を行けば覚えざるに衣しめる。」ト。よき人に近ヅけば,覚エざるによき人となるなり。 道…

起訴後も自動的に勾留が続く根拠

公訴が提起された後,公判への出頭確保及び(又は)罪証隠滅防止を目的として被告人が勾留される場合がある。これを起訴後勾留又は被告人勾留という。 勾留された状態のまま被疑者が起訴された場合,起訴後も自動的に勾留される。 自動的に起訴後勾留へ移行…